🚀 速さの「みはじ」とは?速さ・距離・時間の公式をやさしく解説

速さ・距離・時間は「速さ = 距離 ÷ 時間」という1本の式でつながっていて、これを円の図で覚える方法が「みはじ(はじき)」です。「時速60kmで2時間走ったら何km?」のような問題は、この図で求めたい部分を指で隠すだけで、正しい計算式(掛け算か割り算か)がすぐ分かります。
みはじの図・3つの公式・単位換算(km/h⇔m/s、分⇔時間)・つまずきやすい単位ミス・旅人算への応用まで、例題と早見表で一気に整理します。実際の数値を入れて答えを出すなら速さ計算ツールが便利です。
「みはじ」とは(図の使い方)
「みはじ」は、円を横線で上下に分け、下半分をさらに縦線で左右に分けた図に、次の3つを書き込んだものです。
- 上:み(道のり=距離)
- 左下:は(速さ)
- 右下:じ(時間)
「きはじ(き=距離)」や「はじき」と呼ぶこともありますが、位置と中身は同じです。使い方はとてもシンプルで、求めたいものを指で隠すと、残った2つの位置関係がそのまま計算式になります。
- 上と下(み と は/み と じ)が縦に並んでいれば → 割り算(上 ÷ 下)
- 左下と右下(は と じ)が横に並んでいれば → 掛け算(左 × 右)
つまり「みはじの図で、隠した後に上下に残ったら割る・左右に残ったら掛ける」と覚えれば、公式を丸暗記しなくても迷いません。
3つの公式
みはじの図から導かれる公式は、次の3つだけです。
| 求めるもの | 公式 | みはじの図で |
|---|---|---|
| 速さ | 速さ = 距離 ÷ 時間 | 「は」を隠す → 上の「み」÷ 右下の「じ」 |
| 距離 | 距離 = 速さ × 時間 | 「み」を隠す → 左下の「は」× 右下の「じ」 |
| 時間 | 時間 = 距離 ÷ 速さ | 「じ」を隠す → 上の「み」÷ 左下の「は」 |
この3つはすべて同じ関係を言い換えただけです。1つ(速さ = 距離 ÷ 時間)を覚えておけば、残りは式を変形して導けます。
例題で使ってみる
実際に数字を当てはめてみましょう。単位(km と 時間)がそろっているときは、そのまま計算できます。
- 速さを求める:120kmを2時間で走った → 120 ÷ 2 = 時速60km
- 距離を求める:時速60kmで3時間走る → 60 × 3 = 180km
- 時間を求める:180kmを時速60kmで走る → 180 ÷ 60 = 3時間
冒頭の「時速60kmで2時間走ったら何km?」なら、距離 = 速さ × 時間 = 60 × 2 = 120km が答えです。数字が大きくなっても手順は同じなので、速さ計算ツールに2つの値を入れれば、残りの1つと単位換算までまとめて出せます。
時速・分速・秒速の単位換算(km/h・m/s・分)
速さには時速(km/h)・分速(m/min)・秒速(m/s) があり、テストではこれらが混ざって出題されます。換算の要は「1km=1000m」「1時間=60分=3600秒」の関係です。
- 時速(km/h) → 秒速(m/s):÷ 3.6
- 秒速(m/s) → 時速(km/h):× 3.6
- 時速(km/h) → 分速(m/min):× 1000 ÷ 60(=約16.7倍)
- 分速(m/min) → 秒速(m/s):÷ 60
たとえば時速36kmは、36 ÷ 3.6 = 秒速10m。逆に秒速10mは、10 × 3.6 = 時速36km です。
1km=1000m、1時間=3600秒なので、時速1km = 1000m ÷ 3600秒 = 1 ÷ 3.6 m/s。この「1000 ÷ 3600 = 1 ÷ 3.6」が、÷3.6・×3.6の正体です。丸暗記でも解けますが、理由を知っておくと符号(掛けるか割るか)を間違えません。
速さ・単位の換算早見表
よく出る速さを、時速・秒速・分速でそろえた早見表です。感覚をつかむための「身近な例え」も添えました。
| 時速(km/h) | 秒速(m/s) | 分速(m/min) | 身近な目安 |
|---|---|---|---|
| 3.6 | 1 | 60 | ゆっくり歩く |
| 4 | 約1.1 | 約67 | 一般的な徒歩 |
| 15 | 約4.2 | 250 | 自転車 |
| 36 | 10 | 600 | 全力の短距離走・自転車 |
| 60 | 約16.7 | 1000 | 一般道の車 |
| 100 | 約27.8 | 約1667 | 高速道路の車 |
秒速の列は「時速 ÷ 3.6」、分速の列は「時速 × 1000 ÷ 60」で計算しています。時速100kmが秒速だと約28mと聞くと、車の速さが体感で理解しやすくなります。
速さ別・到達時間の早見表
「この速さなら◯kmに何分かかる?」を求めるときは、時間 = 距離 ÷ 速さ を使います。5kmを進むのにかかる時間を、移動手段別にまとめました。
| 移動手段(速さ) | 5kmにかかる時間 | 1時間で進む距離 |
|---|---|---|
| 徒歩(時速4km) | 1時間15分 | 4km |
| 自転車(時速15km) | 20分 | 15km |
| 車・一般道(時速40km) | 7分30秒 | 40km |
| 車・高速(時速80km) | 3分45秒 | 80km |
たとえば徒歩(時速4km)なら 5 ÷ 4 = 1.25時間 = 1時間15分。0.25時間を分に直すときは 0.25 × 60 = 15分 とします。こうした「時間 → 分」「分 → 時間」の変換を含めて自動でやってくれるのが速さ計算ツールです。
つまずきやすい単位ミス
速さの計算でつまずく原因は、公式そのものより単位のそろえ忘れがほとんどです。特に「分」と「時間」の混同に注意します。
「時速60kmで30分走ると何km?」を 60 × 30 = 1800km としてしまうミスが定番です。時速に掛ける時間は「時間」の単位にそろえる必要があります。30分 = 30 ÷ 60 = 0.5時間なので、正しくは 60 × 0.5 = 30km です。
- 分 → 時間:÷ 60(30分 = 0.5時間、45分 = 0.75時間、20分 = 約0.33時間)
- 時間 → 分:× 60(1.5時間 = 90分、0.25時間 = 15分)
- km と m の混在:時速(km/h)と秒速(m/s)を同じ問題で使うときは、÷3.6・×3.6でどちらかにそろえる。
- 単位そろえは計算の前に:距離・時間・速さの単位を先にそろえてから公式に入れると、ミスがほぼなくなります。
迷ったら、単位も一緒に書いて計算するのがコツです。「60km/時 × 0.5時 = 30km」のように「時」が約分されて消えるかを見れば、掛け算・割り算の向きが正しいかを自分でチェックできます。
旅人算への応用
みはじの3公式は、中学受験でおなじみの旅人算の土台にもなります。旅人算は「2人(2つの動くもの)の速さ」を1つにまとめて考えるのがポイントです。
- 出会い算(向かい合って進む):2人の距離が縮まる速さは「速さの和」。出会うまでの時間 = 2人の間の距離 ÷ (速さの和)。
- 追いつき算(同じ方向に進む):差が縮まる速さは「速さの差」。追いつくまでの時間 = 先行している距離 ÷ (速さの差)。
出会い算の例:12km離れたA地点とB地点から、時速4kmと時速6kmの2人が向かい合って同時に歩き出すと、2人が近づく速さは 4 + 6 = 時速10km。出会うのは 12 ÷ 10 = 1.2時間後(=1時間12分後)です。
追いつき算の例:弟が分速60mで先に歩き出し、1000m進んだところで兄が分速80mで追いかけると、差が縮まる速さは 80 - 60 = 分速20m。追いつくのは 1000 ÷ 20 = 50分後です。
いずれも「速さの和・差を作る → 距離 ÷ 速さ で時間を出す」という流れで、使っているのは 時間 = 距離 ÷ 速さ という同じ公式です。
ツールで一発計算
速さ・距離・時間のうち2つを入れると残り1つを出し、時速・分速・秒速の換算までまとめて表示するなら速さ計算ツールが便利です。単位(km・m、時間・分・秒)は自動でそろえてくれるので、上で説明した「分を時間に直す」といった手間もいりません。ランニングで「1kmあたり何分」のペースを知りたいときは、あわせてランニングペースの計算方法も参考にしてください。同じ算数シリーズでは最大公約数・最小公倍数の求め方や標準偏差とは何かも解説しています。
よくある質問
Q. 「みはじ」と「はじき」は違うものですか? A. 同じものです。円を3つに分けて「み(道のり)・は(速さ)・じ(時間)」を書き込む図で、地域や教科書によって「はじき」「きはじ」とも呼ばれます。求めたいものを指で隠すと計算式が読み取れる、という仕組みは共通です。
Q. 速さの3つの公式は? A. 速さ = 距離 ÷ 時間、距離 = 速さ × 時間、時間 = 距離 ÷ 速さ の3つです。すべて同じ関係の言い換えなので、1つ覚えれば残りは式変形で導けます。速さ計算ツールなら2つ入れるだけで残りを自動計算します。
Q. 時速を秒速に、秒速を時速に直すには? A. 時速(km/h)→秒速(m/s)は「÷3.6」、秒速→時速は「×3.6」です。時速36kmなら 36 ÷ 3.6 = 秒速10m。理由は 1km=1000m、1時間=3600秒で、1000 ÷ 3600 = 1 ÷ 3.6 という関係から来ています。
Q. なぜ換算に「3.6」を使うのですか? A. 時速1kmは「1000m を 3600秒で進む速さ」なので、1000 ÷ 3600 = 1 ÷ 3.6(m/s)になります。この 1 ÷ 3.6 の関係から、時速→秒速は÷3.6、秒速→時速は×3.6となります。
Q. 「30分」を計算に使うときはどうすればいいですか? A. 時速(km/h)と一緒に使うなら、分を時間に直します。÷60をして、30分 = 0.5時間、45分 = 0.75時間とします。時速60kmで30分なら 60 × 0.5 = 30km です。「30分」のまま掛けると10倍以上ずれるので注意してください。
Q. 旅人算の「出会い算」と「追いつき算」の違いは? A. 向かい合って進むのが出会い算で、近づく速さは「速さの和」。同じ方向に進むのが追いつき算で、差が縮まる速さは「速さの差」です。どちらも 時間 = 距離 ÷ 速さ を使い、割る速さ(和か差か)だけが変わります。
Q. 単位ミスをなくすコツはありますか? A. 計算に入れる前に、距離・時間・速さの単位を先にそろえるのが一番です。km と m、分 と 時間を混ぜないこと。式に単位も一緒に書いて「時」や「秒」が約分で消えるかを確かめると、掛け算・割り算の向きも自分でチェックできます。
※本記事は速さ・距離・時間の基本的な関係と計算方法の一般的な解説です。学校や教科書によって図の呼び方や表記が異なる場合があるため、テスト対策では使用中の教材の書き方もあわせてご確認ください。