📈 複利とは?単利との違いと「72の法則」をやさしく解説

複利とは?単利との違いと「72の法則」をやさしく解説

複利とは、利息が元本に組み入れられ、その「元本+利息」の合計に対して次の利息がつく仕組みです。利息が利息を生むため、期間が長くなるほど雪だるま式にお金が増えていきます。同じ元本・同じ金利でも、利息が常に最初の元本にだけつく「単利」とは、時間が経つほど大きな差が開きます。この記事では、単利との違い・計算式・早見表・「72の法則」・積立の効果・借金側の怖さ・注意点までを、具体例でやさしく整理します。

💡 この記事の結論

複利は「元本×(1+年利)の年数乗」で増える。長期・積立ほど効果が大きく、逆に借金では同じ力で残高が膨らむ。ただし実際の利回りは変動し、税・手数料も差し引かれる点に注意。実際の金額は複利計算ツールで試算できます。

単利と複利の違いを一言で

  • 単利:利息は常に「最初の元本」にだけつく。毎年の利息額はずっと同じ。
  • 複利:利息を元本に組み入れ、その合計に次の利息がつく。利息が利息を生むので加速する。

たとえば 100万円を年利5% で運用したとき、1年目の利息はどちらも5万円で同じです。ところが2年目、単利はまた5万円ですが、複利は「105万円」に対して5%=5万2,500円。この差はごくわずかに見えますが、年を追うごとに開きが大きくなっていきます。

20年後にどれだけ差がつくか

項目単利(年利5%)複利(年利5%)
元本100万円100万円
20年後の利息約100万円約165万円
20年後の合計約200万円約265万円

同じ元本・同じ金利でも、20年で利息にざっと65万円前後の差が生まれます。これが「複利の力」の正体です。

元利合計の計算式

1年に1回利息がつく(年複利)の基本式はシンプルです。

元利合計 = 元本 ×(1 + 年利)の 年数 乗

記号で書くと、元利合計 = 元本 ×(1+r)のn乗(r=年利を小数にした値、n=年数)です。年利5%ならr=0.05、20年ならn=20を当てはめます。

計算例:100万円・年利5%・20年

1. (1+0.05)=1.05 2. 1.05 を20回かける(1.05の20乗)=約2.653 3. 100万円 × 2.653 = 約265万円

元本100万円に対して、利息だけで約165万円増える計算です。単利なら利息は「5万円×20年=100万円」で合計200万円なので、差は歴然です。手計算が面倒なときは複利計算ツールに数値を入れれば一瞬で出ます。%の基本計算そのものを確かめたいときはパーセント計算ツールも使えます。

早見表:元本は何倍になる?(年利×期間)

「年利◯%で◯年運用すると、元本が何倍になるか」を一覧にしました(年複利で計算した概算)。元本に、その倍率をかけると将来のおおよその金額が分かります。

年利5年10年20年30年
3%約1.16倍約1.34倍約1.81倍約2.43倍
5%約1.28倍約1.63倍約2.65倍約4.32倍
7%約1.40倍約1.97倍約3.87倍約7.61倍

たとえば年利5%・30年なら元本は約4.32倍。100万円が約432万円になる計算です。表の右下(高い利率×長い期間)ほど倍率が跳ね上がるのが、複利が「時間を味方につける」と言われる理由です。ただしこれは利率が一定と仮定した机上の値で、実際の利回りは変動します(後述)。

72の法則:2倍になる年数がすぐ分かる

複利でお金がおよそ2倍になる年数は、「72 ÷ 金利(%)」でざっくり暗算できます。これが「72の法則」です。

年利72の法則(2倍になる年数の目安)
3%72 ÷ 3 = 約24年
4%72 ÷ 4 = 約18年
5%72 ÷ 5 = 約14.4年
6%72 ÷ 6 = 約12年
8%72 ÷ 8 = 約9年

逆算もできます。「10年で2倍にしたい」なら、72 ÷ 10 = 約7.2% の利回りが必要、と分かります。

なぜ「72」なのか。複利で2倍になる正確な年数は、数学的にはおおよそ「69.3 ÷ 金利(%)」です。ただし72は2でも3でも4でも6でも8でも割り切れて暗算しやすいため、近似として広く使われています。金利が極端に高い場合は誤差が大きくなるので、あくまで目安として使ってください。

毎月の積立でも複利は効く

まとまった元本がなくても大丈夫です。毎月一定額を積み立てる場合も、積み立てたお金と、そこから生まれた運用益の両方に、さらに利息(運用益)がつく複利が働きます。投資信託の積立などがこの形です。

計算例:毎月3万円・年利5%と仮定・20年(毎月複利の概算)

  • 自分で出した元本:3万円 × 12か月 × 20年 = 720万円
  • 20年後の合計:約1,230万円
  • 増えた運用益:約510万円

積み立てた元本720万円に対して、運用益が約510万円上乗せされるイメージです(利率を一定と仮定した概算で、実際の値は変動します)。複利計算ツールは、初期金額・毎月の積立額・年利・年数を入れると、毎月複利での最終金額と「自分で出した元本」「増えた運用益」の内訳まで試算できます。数値を変えると複利の効き方が体感できます。

借金・リボ払いは「逆の複利」で怖い

複利は「増やす」ときだけでなく「借りる」ときにも同じ力で働きます。住宅ローンやカードのリボ払いの利息(手数料)も、残高に対してかかり、返しきれない分が残高に積み上がってまた利息がつくという複利的な計算です。

⚠️ 返済が滞ると残高が膨らむ

リボ払いの手数料は実質年率15%前後に設定されることが多く(会社・契約で異なります)、72の法則で言えば「72 ÷ 15 ≒ 約5年」で残高が倍増しかねないペースです。毎月少しずつ返しても、手数料が元本を上回る月が続くと元本がなかなか減らないことがあります。借りる側では、複利は敵になります。

借入額・金利・期間から毎月の返済額や総返済額を見たいときは、ローン返済計算ツールで試算できます。仕組みをもう少し詳しく知りたい方は関連記事のローン返済額の計算方法もあわせてどうぞ。

複利を過信しない:3つの注意点

早見表や72の法則は「利率が一定」という前提の理論値です。現実には次の3点でズレが出ます。

1. 利回りは変動する:株式や投資信託の運用利回りは市況で上下し、マイナスの年もあります。早見表の倍率はあくまで「その利率が続いたら」の目安で、将来を保証するものではありません。 2. 税金がかかる:運用益には税金がかかります(金額・制度は時期や口座の種類で変わります)。手取りは税引き前より少なくなります。税の考え方は税金計算ツール消費税・税金の計算方法も参考にしてください。 3. 手数料が差し引かれる:投資信託の信託報酬や売買手数料などのコストは、長期では複利の伸びを削ります。低コストかどうかは長期運用で効いてきます。

💡 まとめると

複利は強力ですが「利率一定・税や手数料ゼロ」の理想値で語られがちです。実際の手取りは、変動する利回りからコストと税を引いた後の金額になります。過度な期待をせず、幅を持って見積もるのが安全です。

実際に自分の数字で計算してみよう

理屈が分かったら、あとは自分の条件で試算するのが一番の近道です。複利計算ツールなら、初期金額・毎月の積立額・年利・年数を入れるだけで、最終金額と運用益の内訳が出ます。「年利を1%変えると20年後にいくら違うか」「積立額を月1万円増やすと将来どう変わるか」を、その場で比べてみてください。

よくある質問

Q. 単利と複利はどれくらい差がつきますか? A. 期間が短いと差は小さいですが、年数が長くなるほど複利が加速度的に有利になります。年利5%・20年なら、100万円は単利で約200万円、複利で約265万円と、利息だけで約65万円の差がつきます(利率を一定と仮定した概算)。

Q. 複利の計算式を教えてください。 A. 年に1回利息がつく場合、「元利合計 = 元本 ×(1+年利)の年数乗」です。年利5%・20年で100万円なら、100万 × 1.05の20乗 ≒ 265万円です。手早く出すなら複利計算ツールが便利です。

Q. 72の法則は正確ですか? A. あくまで暗算用の近似です。正確には「2倍になる年数 ≒ 69.3 ÷ 金利(%)」ですが、72は割り切れる数が多く計算しやすいため目安として広く使われています。金利が極端に高い場合は誤差が大きくなります。

Q. 少額の積立でも複利の効果はありますか? A. あります。毎月一定額を積み立てると、積み立てた元本と運用益の両方に利息がつくため、長期ほど効いてきます。たとえば毎月3万円を年利5%と仮定して20年積み立てると、元本720万円に対し合計は約1,230万円になる概算です(利率を一定と仮定した目安で、実際は変動します)。

Q. 早見表どおりの金額に必ずなりますか? A. なりません。早見表や72の法則は「利率が一定」という前提の理論値です。実際の運用利回りは変動し、マイナスの年もあります。将来の金額を保証するものではないため、幅を持って見てください。

Q. 税金や手数料は計算に入っていますか? A. この記事の数値には含めていません。運用益には税金がかかり(金額・制度は時期や口座で変わります)、投資信託などは手数料も差し引かれます。手取りは税引き前の概算より少なくなる点に注意してください。

Q. 借金でも複利は働きますか? A. 働きます。リボ払いやローンの利息も残高に対してかかり、返しきれない分に再び利息がつくため、複利的に膨らみます。返済シミュレーションはローン返済計算ツールで確認できます。

※本記事は複利という一般的な考え方の解説であり、特定の金融商品や投資成果を推奨・保証するものではありません。税制・制度・手数料・運用利回りは変動することがあり、実際の手続き・判断は最新の公式情報や専門家の情報をご確認ください。

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